メゾン・ド・ふわふわ

「かねもうけブログ」ではありません。

フレームの生産国と、ロードバイクの国籍。

 自転車好きが高じて、ブログまで始めてしまった私。

 フィットネス用のクロスバイクBianchiのCAMALEONTE)に始まり、現在は主に泥レース用のシクロクロス(同じくBianchiのZURIGO)に乗っています。

 

 縁あって2台ともビアンキ製品となったわけだけれども、実は私は「ビアンキの熱心なファン」というわけではないのだな。

 代理店であるサイクルヨーロッパが提供するサービスや、ビアンキ製品に100%満足しているというわけでもなく……。ただただ本当に、「縁があった」という感じ。

 そんなわけなので、3台目として購入する予定のピュアロードバイクには他のブランドをと考えています。

 で、実際に店舗に出向いて各ブランドのモデルを調べているところなのですが、各社のロードバイクを見ていく中で「フレームの精度」というものが気になるようになってきました。

 それは、自動車等と比較すると「溶接」や「塗装」に個体差が激しいように感じたため(細かな差異に気付いてしまう性質なのだよなあ)。

 

 そういった「精度」を意識しながら吟味していったところ、とある日本のブランドに辿り着きました。

 日本のブランドのバイクであれば、フレームや塗装の精度も高そうだ。

 そう思った私は、念のため製造国についてメールで問い合わせてみることに。

 

 「御社が販売しているロードバイクの製造国を教えてください」

 

 三日後、回答が届く。

 

 「弊社のロードバイクの組付けや品質管理は全て○○県内で行っておりますので、全て国産モデルとなります。」

 

……うん?

なんとなく違和感を覚える文面。言葉遊びを仕掛けられているような感覚。

 「製品の組付け」や「品質管理」は「○○県内で行っているので、国産モデルとなります。」?

 あれ?フレームの製造は?

 再度、問い合わせてみよう。

 「フレームの生産も日本国内なのでしょうか。それとも、台湾での生産でしょうか」

 

 今度は翌日に返信アリ。

 

 「恐れ入りますが、フレームの生産地につきましては社外秘とさせて頂いております。」

 

 いや、別にいいんだ。

 「社外秘」だと言うのだから、そうなのだろう。別にそこに対しては、なんとも思わない。日本かもしれないし、台湾かもしれないし、パプアニューギニアかもしれない。

 仮に台湾だったとしても、何とも思わない。行きつけの自転車屋のオヤジやサイクルクラブで知り合った自転車紳士たちから得た情報によると、イタリアや米国のブランドについてもかなりの割合が台湾で製造されているという話だし。

 

 なので、よく自転車雑誌のインプレッション記事にある、「イタリアンブランドならではの乗り心地」「ドイツ車らしい質実剛健の性能」といった文言を読むと、素人の私などは「ほへー」と思っちゃう。

 恐らく、高度に洗練された感覚の持ち主である記者さんたちは、シックスセンス的な何かでイタリアやドイツやアメリカなどを感じることができるのだろう。ゴイスーですな。

 

 ……それはさておき、台湾が世界に誇るメリダジャイアントといった自転車メーカーは素晴らしい精度を誇る一流のメーカーだし、その傘下の工場で製造されているのであれば、品質についても問題ないものだろう。

 

 「社外秘」だろうと、何だろうと、価格に見合った品質の製品であれば私は一向に構わない。

 ただ、ひっかかるのが最初のメール。

 申し訳ないけれど、私には「消費者を欺こうとしている」ように感じられてしまった。先方には、そんな意図はないのかもしれないけれどね。

 

 (中国産の食材を使っているけれど)日本国内で調理したお惣菜なので「国産のお惣菜」です。みたいな。

 

 最初から、「フレームの生産国については社外秘だけれども、組み付けや品質管理は国内で行っているので、クオリティには自信があります!」と言ってくれれば、「よっしゃ!よう正直に言うてくれた!信用して買うたろ!」と思えるのになあ。

 

 なんとなく、残念な心持ちにさせられた出来事でした。

 

クルマの場合

 余談だけれど、私は(自転車ほどではないけれど)クルマも好きなので、愛車のメルセデスAクラスを購入した際に、その製造国を調べたことがあります。

 車体番号等から調べた結果、私のもとにあるものは「ドイツ製」でした。しかしながら、フォルクスワーゲンなどの一部車種には、南アフリカ製のものなども存在するようです。

 

 で、その際に読んだネット上の資料に以下のような文言がありました。

 「自動車の国籍は、『どこで製造されたか』ではなく『どこで設計されたか』で決まる」。

 あくまでネット上の文献なので、その認識が「世界の常識」であるかはわからないし、信憑性のほどもわからない。

 けれども、これが自動車業界の常識であるとするならば、私はその常識についていけないダメな人間だと言えるでしょう。

 中国や南アフリカで製造されたクルマだけれど、「ドイツ車」として宣伝し、販売する。

 私にはメーカーサイドの詭弁と思えてしまうのだけれど、一般的にはどう受け止められているのだろう?

 そこに違和感を覚える私が、異常なのだろうか。

 

 今回のメールの出来事によって、なんとなくこのクルマの一件を思い出したよ。

maisondefuwafuwa.hatenablog.com 

maisondefuwafuwa.hatenablog.com

 

東京いい店イカす店 ~ABOVE BIKE STORE編~

『ABOVE BIKE STORE』は、ファットバイクの楽園だった。

  今回は、神奈川県は二子新地にやってまいりました。

 『東京いい店~』を謳っておきながら、早くも東京ですらないわけですが……。

 

 目の前の多摩川を渡れば東京都だから、でえじょうぶだ!(孫悟空*1

 

 ちなみに、川を渡ると二子玉川です。

 二子玉川と言えば、私が大学時代に当時お付き合いしていた女性から別れを切り出された場所として有名。

 高島屋の「つばめグリル*2」で食事中の事だったかな。唐突のお別れ宣告でした。まさに青天の霹靂だし寝耳に水だし藪から棒です。

 せっかくの美味しいハンブルグステーキも、その宣告の後は全くの無味でした。

 何が悪かったのか、ピュアなシャイボーイだった当時の私には皆目見当がつかなかったけれど、いい大人になった今思い返してみても、やっぱりわからない。女心というものは、幾つになってもわからないものですなあ。

 

 さて、過去最高にどうでもいい文章を書いているうちに、目当てのお店に到着です。『ABOVE BIKE STORE』さん。

 このシリーズで過去にご紹介したお店は、もともと何度か足を運んだことのあるお店ばかりだったのだけれど、今回は私も初めて訪れるお店なのであった。ドキがムネムネでごんす。

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 エントランスにはGIROのシューズやヘルメット、そして私も愛用しているビンディングスニーカーが陳列されていた。

 というか、私が欲しくて欲しくて仕方がねえGIROのチョベリグヘルメット*3まで在庫していやがるじゃねえかーッ!

 買うぜ買うぜ今すぐ買うぜーッ!と思ってお財布の中を急ぎ確認したもののあいにく諭吉先生*4がご不在*5だったのでやめた。

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写真:圧巻のファットバイク(写真のように、極端にタイヤの太い自転車のこと。雪道や砂浜もゴリゴリ走ることができる。)群。ゴイスーの一言です。

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 店内にはFMラジオが流れており、リラックスしたイイ雰囲気。

 私が例のごとく怪しい挙動で店内を物色していると、ヒゲのおじさんが登場。後にわかったことなのだけれど、この人がこのお店のオーナーさんなのであった。

 ヒゲおじさん(失礼)から取材許可を得た私は、そのままお話を伺ってみた。

 このお店では、SURLYやオリジナルフレームである「STEEL ERA」を中心に取り揃えていて、レース志向の本格派ライダーから、ファッション重視のホビーライダーに至るまで満足できるようなサービスを心がけているとのこと。

 驚いたのは、自転車業界の流通やフレーム生産に関する見識の深さ。各ブランドの成り立ちや特色に至るまで、詳しく教えてくれたよ。

 特に印象深かったのが、ファットバイクをはじめとしたアメリカンバイクのフレーム生産にまつわる裏話。

 そうした裏話を伺っていて強く感じたのは、このオーナーさんは自転車業界の(悪い意味での)慣習や常識を打ち破るような「改革者」を目指している方なのかもしれないなあ、ということ。笑顔で話すその裏では、色々なしがらみと戦っている人なのかもしれないな、などと思ったりもした。……まあ、私の妄想に過ぎないのかもしれないけれど。

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写真:店内にはペイント工房も併設されている。

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写真:アパレルの類も充実。ソックスたくさん!

 兎にも角にも、店内にずらりと並ぶファットバイクは、圧巻の一言!シューズやパーツの類も、カジュアルスタイルを目指しているライダーちゃん達にはジョリーグッドな品揃え!

 今回、初めて伺ったお店だったけれど、かつてないほどに事情通なオーナーさんのお店だったなあ。ファットバイクSURLYをはじめとする米ブランドの自転車に興味のある方は、ここで相談をすると良さそうですな。他所ではなかなか聞けない、濃密で濃厚でディープな話を耳にできるかも。

 

それでは、また次回。

 

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ABOVE BIKE STORE

神奈川県川崎市高津区二子1-25-18

http://www.abovebike.com/

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*1:何一つ大丈夫ではない状況であっても、孫くんが言うとアラ不思議!なんとなくでえじょうぶな気になってくる。

*2:お手頃価格で「(ファミレスではなく)レストラン」の雰囲気を味わうことのできる、スプレンディドな洋食屋さん。

*3:このメットのチョベリグっぷりについては、後日お話します。

*4:日本銀行券一万円紙幣のこと。大体の人々は、これが欲しいがために日夜労働に勤しんでいる。

*5:いつもご不在なんだよなあ。常に20人ぐらい在宅していてほしいところ。