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「かねもうけブログ」ではありません。

Bianchiって、何屋さん?

 ところで、日本におけるBianchiって、何屋さんなのだろう。

 謎のロゴ入りバッグや腕時計を販売してみたり、謎の海の家を営業してみたり。「自転車屋」として築いてきたブランド力を、自ら放棄していっているように思えるのは私だけか。

 こうした試みによって、短期的な利益は見込めるかもしれない。けれども、中長期的なブランディングとしてははたしてどうなのだろう。真に「自転車好き」な人々からそっぽを向かれてしまわないか、ちょっと心配。

 

 私が自転車に興味を持ったのはここ数年間のことなので、それ以前の空気感はわからないけれど、少なくとも数年前はBianchiに対して「ちょっとしゃれた、気の利いたルックスの自転車ブランド」というイメージがあった。

 ところが最近では、ブランディングの方向性を見誤り、前述のような謎のグッズ展開等に精を出したりしてしまっているおかげで、「ミーハー」「ありがち」といったネガティブなイメージが先行してしまっているような気がする(個人の感想です)。

 

 グッズ展開や多角経営によって多くの人々に認知される、ということは悪い事ではない。……短期的には。

 では、中長期的にはどうだろう。本筋から離れた事業展開はストイックな自転車ファンに「中途半端なブランド」「本気感の感じられないブランド」といった印象を与えかねない。

 そして、どれほど「おしゃれな自転車ブランド」を訴求しても、それが大衆に知れ渡り、「誰もが知っているもの」となってしまうと、当初は「おしゃれ」と捉えられていたものも、一転「ダサいもの」になってしまう。

 感覚的なものであって言葉にするのは難しいのだけれど、洋服で例えると「セレクトショップが買いつけたレアなブランド」に対する「マルイ系ブランド」みたいな感じ。なんというか、「絶妙なダサさ」みたいな。

 或いは、2000年頃、一部の高感度な人々の間で流行っていたスターバックスコーヒーが、今やマクドナルド化してしまったような感じ。スタバは上手に立ち回って「定番」として市場に残り続けているけれど、Bianchiが日本における「自転車の定番」として永続的に繁栄できるかどうか……。サイクルヨーロッパジャパンの経営手腕次第だなあ。

 

 まあね、グダグダと思いつくままに書いてきたけれど、自転車屋としてのBianchiは私にとってそれなりに愛着のあるブランドなのだよね。

 そんなわけなので、どうか舵取りを誤らずに頑張っていただきたいものです。みたいな~。

自転車ブランドにおける「日本企画車」的なやつ。

 世界には様々なスポーツ自転車のブランドが存在するわけだけれど、それらのブランドが展開する自転車のラインナップは、各国で共通というわけではない。

 輸入代理店やその他諸々のアニキたちによるマーケティングの結果、主にサイズ展開等の面において差別化が図られている様子。中には、「その国のみで販売されるオリジナル商品」まで存在したりもする。

 

 Bianchiを例に挙げると、日本で展開しているクロスバイク『CAMALEONTE』『ROMA』のうち、『ROMA』はBianchiの日本輸入代理店であるサイクルヨーロッパジャパン社による「日本企画」の製品であるらしい。

 なんとなくそこがひっかかった結果、2年ほど前の私は初のスポーツバイクとして『CAMALEONTE』ちゃんを選んだわけである。

 あくまで一例としてBianchiちゃんを挙げただけで、他にも「日本企画品」が有名なブランドとしてはLOUIS GARNEAUやGIOS等が挙げられる。

 

 しかし、「~等が挙げられる」などと偉そうに書いたものの、実は私もよくわかっていない。そもそも、「日本企画車」の定義とは何なのか。どのようにして、それを見極めるのか。

 私の数少ない自転車友達であらせられる「富豪ロード野郎」ことピナレロおじさんに、そのあたりの疑問をぶつけてみた。

 

 自転車における日本企画車的なものの見分け方を、是非とも朕に教えてたもれ~。ぞなもし~。

 「相変わらず細かい事を気にするひとだね……。う~ん、そうだなあ。本国のサイトを確認してみて、そこに掲載されていなければ『そこの国の代理店による企画品』ということで良いんじゃない?」

 そんなに簡単なお話なのだろうか?

 若干の猜疑心を抱きつつも、電話の向こうから明らかに面倒くさがっている気配が伝わってきたためそこで通話を終了した。

 

 ピナレロおじさんの提唱する説を暫定的に採用した私は、とりあえず「Bianchi Italy」で検索検索ゥ~。

www.bianchi.com

 上記のようなウェッブサイトがヒット。恐らくこれが本国のアレなのだろう。早速、閲覧しちゃうぞ。

 お、向こうの「ZURIGO」は私の所有する古いズリーゴクンと同じグラフィックなのか。

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(出典:www.bianchi.com/it)

 ちなみに、ジャッポーネこと日本のサイトではこのような感じ。現行モデルでも、微細な違いがあるのだなあ。

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(出典:japan.bianchi.com

 と、ここまで興味深く閲覧してきたわけですが、私がもう少しジジイ化したら乗ろうと思って目をつけていた『MINIVERO』シリーズが、本国サイトには全く掲載されていないのであった。これでごんす↓。

 

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(出典:japan.bianchi.com)

 となると、ミニベロちゃんは所謂「日本企画」ということなのだろうか。もしそうであるならば、微妙に残念な心持ち。

 洋服の類だと、海外ブランドの「BEAMS別注」だとか「AMERICAN RAG CIE別注」等と言われるとすぐに「即買い散財モード」に突入し超絶大購入してしまう私。

 でも、なぜか自転車となると「日本の代理店別注」と言われても全く嬉しくない。

 この違いは、一体何なのだろう?

 日本企画車についてポジティブな見方をすれば、「より日本人の体形やライフスタイルにフィットさせた自転車」と捉えられるけれど、意地悪な見方をすると「そのブランドの自転車ではなく、その代理店の自転車」とも捉えることができてしまう……ような気もする。

 私は基本的に天邪鬼だしひねくれ者だし皮肉屋だし性悪説論者なので、きっと自然と後者の見方をしてしまうのだろう。

 でもまあ、このミニベロについては実物も見て気に入っているので、もしかしたら構わず購入してしまうかも。

 

 ここまで長々とああでもねえこうでもねえと書いてきたわけですが、この件についてはまだまだ謎が多くてまいっちんぐです。まいっちんぐマチコ先生です。

 そんなわけなので、そのうち某サイクルカフェで事情通自転車紳士を見つけて、「日本企画」というものについて詳しく尋ねてみようと思う。ぞなもし~。