メゾン・ド・ふわふわ

「かねもうけブログ」ではありません。

『Rapha』もよいけど、『narifuri』もね。

 「鎌倉が生んだ奇跡のおしゃれ自転車ボーイ」として有名なぼく。

 ぼくが走れば、あいつもあの子も憎いあんちくしょうまでもが振り返る。

 そんなオウサムかつスプレンディドなファッションセンスを誇るぼくが、ダサいおまえとかのためにイカす自転車服を紹介しよう。

 どうせおまえとかは、『サイクリスト』とか『シクロワイヤード』なんかに掲載されているダサいブランドのダサい自転車服を着ているのだろう?車体のブランドとおそろいの空色のジャージを着たりしているのだろう?

 今回の記事でそんなダサい日々ともおさらばだ。よかったな!

 

 さて、「イカす自転車服」といえば何ですか?

 そう、『Rapha』と『narifuri』ですよね。

 Raphaについては大昔に何かを書いた気がするので割愛するとして、今回はnarifuriについてだ。

 知らないやつのために説明しておくと、narifuriというのは、

 

 自転車に乗ることを想定した機能と、街に溶け込むデザインを両立させたファッションブランド。新しい価値観の「身なり=nari」と「振る舞い=furi」を創造しています。
『narifuri』ウェブサイトより抜粋

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 といったノリの自転車服屋さんなのだ。

 例の疫病が蔓延する以前は実店舗に行くことが多かったが、最近はもっぱらウェブストアを利用している。

 全体的に「よいお値段」即ちベリエクスペンシブであり、patagoniaに匹敵する価格設定だ。この時点でワーキングプアなおまえとかは購入に難色を示しているかもしれない。

 しかしながら、カジュアル系のラインの殆どは今どき珍しい日本製であり、縫製はしっかりしている。何らかの精神疾患を疑われるほどに神経質なぼくによる「ほつれチェック」や「左右対称チェック」にも耐えうる品質だ。そもそも、そうでなければ品質に鬼厳しいぼくがこの価格のものを買うわけがない。そういうわけなので、価格に見合った品質だとは思う。

 たとえ襟足の長い独特な髪型をした息子がいたり、軽のミニバンに乗ってパチンコ屋に通っていたり、いい年こいてマクドナルドで食事をしていたりする貧困層なおまえであっても頑張って購入するだけの価値はあるはずだ。

 ちなみに、正装系ことジャージやレーパンの類は中国製であることが多いものの、こちらの縫製も特に問題はなかった。

 一度製品についてメールで問い合わせたことがあったのだが、その際の対応も非常に丁寧で好印象。

 

 せっかくなので、現行のラインからおすすめのものを抽出してみようと思う。

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 「メットからシューズまで黒かグレーでまとめてトップスをド派手に」というのがぼくの好みなので、アウターはこうした色柄を選びがち。

ダズル迷彩マウンテンパーカー
¥47,300(税込)

ストレッチサイクルパーカー
¥17,600(税込)

 

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 このジャージを買えば、ぼくとおそろいになれるぞ!ここのジャージはピチピチ感控え目なので、恥ずかしがり屋さんなおまえの正装デビューにもおすすめ。

 サイクルジャージスプリット (geometric pattern)
¥17,600(税込)

 

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 文字盤が傾いている、自転車野郎のための時計。ドロップハンドルを握った際に視認しやすい角度ということらしい。

 これは話のネタにとてもよい。

 例えば勤め先の社長さんとエレベーターで出くわしたとする。そんな時にこの腕時計をしていれば……

 

 「キミ、その腕時計かわっとるね。」

 アッハイ、そうなんす。これ、ロードバイク用の腕時計なんす。所謂「速い自転車」っすね。私、自転車が趣味でして……。

 「奇遇だねえキミ!私もロードバイクに乗ってるんだよ。今度ライドに付き合いたまえよ!」

 

 とこのように、リアル『釣りバカ日誌』ならぬ『チャリバカ日誌』が始まる。そして、社長とのプライベートな付き合いを持ったおまえとかは出世街道まっしぐら!というわけです。

 ただ残念なことに、傾きが右利き用なのだよなあ。ぼくのような選ばれし左利きのために、価格を上げてもいいから逆の傾きバージョンがほしかった。

SEIKO GIUGIARO DESIGN narifuri Exclusive Model ライダーズ・クロノグラフ
¥33,000(税込)


 それでは、早速これらを大購入してライドに繰り出してください。

 

www.narifuri.com

www.rapha.cc

アパレル業界と自転車業界はちょっと似てるなあ。

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 ぼくはZOZOTOWNをよく利用する。前社長の人間性についてはややアレではあるものの、サービス自体はとても便利だ。

 で、そこで商品を品定めしていて思うことがある。「あれ?このブランドまだ継続してるの?」とか「これもう当初のデザイナーはとっくに関与してないよね?」とかそういう類のこと。要するに「これ、ライセンス商品だよね」というやつだ。

 これは特にアウトドア系のブランドに顕著な感じ。本国ではとっくに消滅しているブランドの商標を日本のアパレル屋や商社が買い取り、中国やバングラデシュや或いは謎の国で生産された超絶粗悪な製品にそのブランドのロゴを貼っつけて売り出しているわけだ。

 ぼくとしたことがしくじって一度だけその手のものを買ってしまったことがある。あるアウトドアブランドのお財布だ。届いたものを検品すると、宝島社の雑誌の付録の方がまだマシなんじゃねえかというスーパー低クオリティ。まさに粗製濫造極まりねえなという感じであった。

 

 ここまで読んだおまえとかはきっとこう思っていることだろう。自転車の話じゃねえのかよ!と。

 まあ待ってちょーよ。チョーヨンピルよ。一概に無関係とは言えないのだ。実はこれは自転車と微妙に関係のある話なのだ。

 

 例えばミニベロの話。

 Googleちゃんで「ミニベロ」と検索するとありとあらゆるブランドのおしゃれなミニベロが表示される。あらステキ!シャレオツだわあ!しかし、これの実に95%(ぼく調べ)が日本の代理店によるいわゆる「ライセンス商品」だ。

 ナウなヤングにバカウケBianchiのミニベロも、遵法精神皆無なキッズに大人気のMASIのミニベロも、BRUNOもFUJIもラレーも、ああもう何もかもライセンス商品じゃねえかクソがあ!!

 ホンモノをくれよホンモノをよお!!ハァハァゼエゼエ……。

 

 ……違うのだ。「ライセンス商品」であることが悪なのではない。それ自体は決して悪でもなければうんこでもない。では何がうんこなのかと言うと、日本の代理店による企画車であるにも関わらず、それを隠して「イタリアブランドの自転車です!」だの「英国の伝統です!」みてえな顔をしてライトユーザーを騙くらかしていることがうんこなのだ。

 挙げ句生産地すらも明記せずふわっとさせていたりする。

 もちろん、店舗や代理店の人びとに尋ねれば、流石に正直に答えるだろう。でも「訊かれていないことをあえて伝える必要はない」という、不都合な事実を伝えない姿勢がうんこ極まりないのだ。

 

 低賃金で働いている派遣労働者のパパが妻とこども二人を連れて自転車屋へやってきた。本当は外国車が欲しいけど軽のミニバンしか買えない。そこで目に入った自転車に「イタリアンブランド」のポップが貼られている。

(これなら俺にも買える……!外車オーナーになれる!)

 パパは清水の舞台から飛び降りる思いでその「イタリアンブランドのミニベロ」を購入する。

 「パパすごーい!外車だよ!外車!」「パパすごい!「しゅごいでちゅ!」、妻やこどもたちが尊敬の眼差しでパパを見つめている。

 そうして意気揚々と持ち帰ったミニベロは、日本の代理店企画による中国製造のものなのであった……。

 こんなの悲しすぎるだろうよ!良心の呵責というものはないのかよ自転車業界のやつらはよお!鬼かよ!

 

 で、結局何を言いたいのかというと、「またミニベロが欲しくなってきたけれど買うべきものが見つからずまいっちんぐ」ということなのである。

 所謂ミニベロではなく折り畳み自転車だけれど、無難にDAHONにしようかなあ。DAHONであればとりあえず安心だ。本国でもほぼ同じラインナップを展開しているからな。

 ……なに?アベちゃんが十万円くれるって?ちょうど良い、世間が落ち着いたらひとっ走り買いに行こうかなあ。

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