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【ビンディング】スニーカーぶる~す2016 ~後編~

 失禁・気絶の末に憧れのビンディングスニーカーを入手した私。前回は梅雨を理由に、まさかのみせびらかすだけに終わったわけですが、今回こそは使用感をお伝えしようかと思います。

 

サイズ選び

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↑前回購入した例のブツ。DZR MECHANIC (CHARCOAL) サイズ 44 (28cm)。

 通常のスニーカーを選ぶ際、殆どの皆さんがワンサイズ大きいものを選んでいるのではないでしょうか。かく言う私も、つま先に少し余裕のある状態、長時間履いていても窮屈さを感じないサイズを選んでいます。

 しかしながら、ビンディングスニーカーに関しては「ジャストサイズ」を選んだ方が良さそう。と言うのも、下手に余裕のあるサイズだと、ペダリングする度に靴の内部で足が前後にズレてしまって、エネルギーの伝達にロスが生じる恐れがあるから。

 通常のビンディングシューズの場合は、ベルクロ等の締め付ける機構がしっかりしているため問題が無くても、このスニーカーはレースアップするタイプなので「締め付けてホールドする機構」としては若干弱いのです。

 いずれにせよ、実際に店舗に出向いての試着をおすすめします。「大体こんなもんだろう」と通販でポチるのは危険。

 

クリートの装着

 用いるのはこれらの道具。クリート(シューズには付属しないので注意)、4mmと3mmのアーレンキー、そしてグリス。

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 前回お伝えしたように、ソールのフタを開いてクリート装着面を露出させます。で、位置を調整して、焼き付き防止のためグリスを湿布。そしてアーレンキーで締め上げる!繰り返し強い負荷がかかる部位なので、強烈に締めておきましょう。

 そして、余分なグリスを拭く。完成でごんす!

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ついでにペダルについて

 私の愛車ズリーゴクン*1のペダルは、「日本の企業が自転車パーツ界のリーディングカンパニーとは、私としても鼻が高いですな」「全く仰る通りですな」と自転車紳士の間で大評判のシマノちゃん謹製「PD-A530」というペダル。

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PD-A530 | ロード | サイクリング ペダル | シマノ ライフスタイルギア -SHIMANO LIFESTYLE GEAR-

 私のようにビンディングシューズと普通のスニーカーを半々程度で乗っている人間には、非常にジョリーグッドなプロダクトなわけであります。

 カタログ値で383gと、若干重たいのがウィークポイントか。しかしながら、そんな重さも問題にならないほどに便利なペダルです。

 ちなみに、こういった「片面SPD/片面フラットタイプ」は、シマノちゃん以外からも発売されているようですな。クランクブラザーズのコレとかね。

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CRANK BROTHERS 公式サイト | クランクブラザース ペダル ホイール ポンプ | CRANKBROTHERS | ペダル | 018 | ダブルショット

 ちなみに、ビンディングペダル初心者の方は、ビンディングのバネを「最弱」に設定しておいた方が良さそう。緊急時に咄嗟に足を外しやすいようにね。

 

実際に履いてみてレッツライディングのココロ

 44(28cm)という巨大サイズであるがゆえの問題が発生。クランクを回す度に「キュッキュキュッキュ」うるさいなあ、と思ってよく観察したら、シューズのヒール部分がチェーンステイに干渉していたのでした。

 私の愛車であらせられるズリーゴちゃんはシクロクロスなので、ロードバイクよりも5mm(だっけ?)ほどエンド幅が広かったりする。その点も影響しているのかも。

 いずれにせよ、一般的な靴のサイズであれば、こういった問題は発生しないでしょう。不本意ながらクリート位置を若干後ろに修正することで、とりあえずの解決。

 

 通常のビンディングシューズと比較しても、特にペダルにハマりにくいといったことはありません。「カチッ」と小気味よい装着音。外す際も問題なし。

 ソールは若干柔らかいため、エネルギー伝達をシビアに考える方はクリート装着ポイントを吟味する必要がありそう。

 自転車を降りて歩いてみると、平坦なアスファルトであっても、ほんの僅かにクリートが擦れてしまいますなあ。じゃりじゃり。ソールに埋め込まれる形状なので無音を期待していたのだけれど、ちょっと残念。

 

 結論としては、手軽に気軽にカジュアルにビンディングシューズの乗り味を体験できるという意味において、なかなかに良い製品だと思う。価格も13,000円~20,000円程度と悪くない。

 あとは耐久性ですな。どの程度の乗車に耐えられるのか。万一、あっという間に壊れたら、ここに怒りのエントリをアップすると思います。

 

市街地における「ビンディングシューズ」着用に関して思うこと

 信号待ち等でストップ&ゴーを繰り返す都市部でのライドにおいては、そこまで固執するものでもないのかなあという印象。

 確かにペダリング引き足*2を使うことができる、といったメリットはあるけれど、それと所謂「転倒リスク」「緊急時に足をつく動作の緩慢化」といったデメリットを天秤にかけると、手放しで推奨できるものでもないように感じる。

 例えば停車時の転倒一つとってみても、左側に単独で転ぶのであれば、自身の肉体(と場合によっては修理費によって懐も)が痛むだけで済むけれど、右側にすっ転んでしまい他所様の自動車を傷つけてしまった等ということになったら一大事なわけですからなあ……。

 私の個人的な感想としては、レース志向ゼロで街中でのライドに限定するのであれば、「フラットペダルでスニーカー」で全く問題ないなと思った次第です。

 

 そんなわけなので、ビンディングシューズの運用については「ロードバイクだからビンディングシューズを履かなきゃ!こうしなきゃああしなきゃ!」といった「常識*3」に縛られずに、「真に己にとって必要か否か」で判断すればいいのではないでしょうか。

 

 我ながら、今回はマトモなエントリだったと思う。あまりの普通っぷりに、自分でもびっくり即ちクリビツです。

 

 それでは、また次回。

*1:Bianchiが持てる技術の全てを注ぎ込んで開発したという噂のシクロクロス「Zurigo」のこと。過去のエントリをご参照ください。

*2:ペダルを踏む動作ではなく、上部に持ち上げる時の「足を引き上げる」動作のこと。足とペダルが固定されていれば、その動作のエネルギーも推進力とすることができる。

*3:またの名を「空気」。