メゾン・ド・ふわふわ

エアマックス95世代。私立大学でキャリアカウンセラーをしたり、紙媒体に駄文を綴ったりしてお金をもらっている。洋服と自転車といぬねこが好き。ブログは非営利。

ワールドサイクルから、「ふわふわリアディレイラー」が送られてきた。

 ワールドサイクルから、「ふわふわリアディレイラー」が送られてきた。

 意味がわからないと思うので、事の経緯を話そうと思う。

 ワールドサイクルとは、大阪に居を構える自転車のパーツ通販店の名称だ。数カ月前、件のなんとかサイクルにリアディレイラーを発注したぼくは、ウキウキでその到着を待った。

 ほどなくして届いたそれは外箱が薄汚れ、上部の蓋部分には折り曲げたような開封痕があった。「まあ、何かの間違いだろう。これだけお金を落としている上得意であるぼくに中古品など送ってくるわけがない」と思ったぼくは、不審に感じつつもそれを開封してみた。

 するとどうでしょう。中身のリアディレイラーに白い動物の毛のようなものが多数付着しているではありませんか。ふわふわです。ふわふわリアディレイラーです。

 それを手にしたぼくは、この「ふわふわディレイラー」についていくつかの可能性を考えた。

 

1.寒冷地仕様

 真冬の使用を考えて、寒さに強いリアディレイラーを作ってくれたのかもしれぬ。謎の白い毛で覆えば、冬の朝の凍てつく大気もへいちゃら!ワールドサイクル考案による斬新な寒冷地仕様ディレイラーだ。

 

2.霊的なアレ

 ワールドサイクルの従業員が己の自転車で動物を轢いてしまい、その怨念によって動物の毛が付着してしまった。成仏できない哀れな動物が、ぼくにその無念を訴えている。そういう冝保愛子的なアレ。

 

3.おしゃれ

 ワールドサイクルは大阪の店だ。大阪の人々と言えば、ド派手なファッションが好きと相場が決まっている。そこの従業員たちも、大阪のおばちゃんよろしくド派手な毛皮などが好きなのだろう。そこで彼らは思ったのだ、「せや!リアディレイラーにも毛皮を着せるんや!そうすればバカ売れ間違いなしや!」と。そしてぼくが発注したリアディレイラーにも白い動物の毛をデコレーション。

 でも、リアルファーだと欧州の動物保護団体から抗議を受けちゃうヨ!

 

4.展示品・返品品

 一度いぬくんやねこくんのいる家庭へと送られ、そこで開封される。グリス等により毛が付着し、みごと「ふかふかディレイラー」が完成。そしてそれが返品され、巡り巡ってぼくの手に。

 

 ……まあ、「4」ですよね。

 で、この件をワールドサイクルに報告したところ、「(ふわふわディレイラーについて)当店で販売できるコンディションと判断したでんがな!当店の判断が唯一の正義でっせ!」「仕方ないから今回は返品に応じまっせ!せやけどアイロニィちゃんは今後二度と注文してはいけまへんで!」などとぬかしてきやがった!なにわの個人商店がこの偉大なるぼくに対して逆ギレしてきやがった!そもそも「新品」と偽って「返品品」だか「中古品」だかを送りつけてくるうんこな店をこれからも利用するわけがねえだろうがこのダボがよォォ!!

 ガラスの十代的繊細な心を持つぼくはこのなんとかサイクルの対応により大きなショックを受け、急性のうつ病を発症し寝込んでいます。さらには、年下の編集者から「のろま」などと暴言を吐かれたり、保有しているいくつかの株が急落したり、鎌倉に鎮座する弟切草ライクな自宅ではボイラー室が爆発するなど全体的に大不調。大変な被害を被っているのです。

 あの「ふわふわディレイラー」さえ送られてこなければ!なんとかサイクル、許すまじ!

このブログについて。

 「読者の存在を意識してはならない」。

 これは、ぼくがこのブログを綴るにあたり常に心にとめている点だ。「読者を増やしたい」だとか「PVを稼ぎたい」といったことを考えている一般的なブログとは全く正反対だと思う。

 なぜぼくがあえて読者の存在を意識しないようにしているのか。それは、ぼくが「実はスーパーやさしい気遣い屋さん」だからだ。

 たとえば、ある事物に対して毒づきたいとする。ぼくは超やさしいので、「この事物についてこういうことを書いたら、この事物のことが好きなあいつやあの娘はどう思うだろう?」とか「傷ついちゃうかも!」とか「ショックを受けて自分の殻に閉じこもって登校拒否や出社拒否になってしまったら!?」とか「精神疾患を患ってぼくのブログへの憎悪を書きなぐった遺書とともに自ら命を絶ってしまったら!?」などと余計なことを考えてしまう。そうすると、超やさしいぼくは誰も傷つけたくないという思いから、本来書きたかったことを書けなくなってしまう。本来主張したかったことも鳴りを潜めてしまう。

 で、あらゆる読者に配慮した結果、当たり障りのない毒にも薬にもならない、まるで職場での世間話のような文章(これを「愛想笑い文章」という)になってしまったりする。

 

 現在ぼくはロードバイクのオリジナルフレームを手に入れ、その組立てに勤しんでいる。その過程で他者の自転車ブログを参照することがよくあるわけだけれど、メーカーやら店やらに気を遣いまくって前述の「愛想笑い文章」になってしまっているものをよく見かける。ぼくはそういったブログを読むと「もっと魂の慟哭を聞かせろよ!内面の発露を書きなぐれよ!おまえのその胸の奥にあるドロドロとしたものを!」ともやもやしてしまう。

 ただ、これに関してはブログというものに対する考え方の違いであって、どちらが正しいというわけではないけれど。きっと、そういうひとはブログをTwiterの延長的な、他者とのコミュニケーションに重きを置いたSNS的な運用をしているのだと思う。

 ぼくが書いているこの場は『はてなブログ』という場所なのだけれど、ここはおそらくそういった「SNSとしてのブログ」が歓迎されている場なのだと思う。で、そのあたりのブログ観のギャップからこのエントリにつながるわけです。

maisondefuwafuwa.hatenablog.com

 

 このブログが開設されてどれぐらいの月日が経過しますか?2年?3年?それぐらい経つみたいだけれど、とりあえず今までも今もこれからも思うのは「愛想笑い文章」にならないようにしたいな、ということです。 

 今後も、実生活ではとても口にできない本音を、正直かつセキララ(「赤裸々」を「セキララ」と表記すると「キキララ」のようで可愛いなと思いました)に綴っていきたい。みたいな。