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「かねもうけブログ」ではありません。

東京いい店イカす店 ~ABOVE BIKE STORE編~

『ABOVE BIKE STORE』は、ファットバイクの楽園だった。

  今回は、神奈川県は二子新地にやってまいりました。

 『東京いい店~』を謳っておきながら、早くも東京ですらないわけですが……。

 

 目の前の多摩川を渡れば東京都だから、でえじょうぶだ!(孫悟空*1

 

 ちなみに、川を渡ると二子玉川です。

 二子玉川と言えば、私が大学時代に当時お付き合いしていた女性から別れを切り出された場所として有名。

 高島屋の「つばめグリル*2」で食事中の事だったかな。唐突のお別れ宣告でした。まさに青天の霹靂だし寝耳に水だし藪から棒です。

 せっかくの美味しいハンブルグステーキも、その宣告の後は全くの無味でした。

 何が悪かったのか、ピュアなシャイボーイだった当時の私には皆目見当がつかなかったけれど、いい大人になった今思い返してみても、やっぱりわからない。女心というものは、幾つになってもわからないものですなあ。

 

 さて、過去最高にどうでもいい文章を書いているうちに、目当てのお店に到着です。『ABOVE BIKE STORE』さん。

 このシリーズで過去にご紹介したお店は、もともと何度か足を運んだことのあるお店ばかりだったのだけれど、今回は私も初めて訪れるお店なのであった。ドキがムネムネでごんす。

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 エントランスにはGIROのシューズやヘルメット、そして私も愛用しているビンディングスニーカーが陳列されていた。

 というか、私が欲しくて欲しくて仕方がねえGIROのチョベリグヘルメット*3まで在庫していやがるじゃねえかーッ!

 買うぜ買うぜ今すぐ買うぜーッ!と思ってお財布の中を急ぎ確認したもののあいにく諭吉先生*4がご不在*5だったのでやめた。

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写真:圧巻のファットバイク(写真のように、極端にタイヤの太い自転車のこと。雪道や砂浜もゴリゴリ走ることができる。)群。ゴイスーの一言です。

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 店内にはFMラジオが流れており、リラックスしたイイ雰囲気。

 私が例のごとく怪しい挙動で店内を物色していると、ヒゲのおじさんが登場。後にわかったことなのだけれど、この人がこのお店のオーナーさんなのであった。

 ヒゲおじさん(失礼)から取材許可を得た私は、そのままお話を伺ってみた。

 このお店では、SURLYやオリジナルフレームである「STEEL ERA」を中心に取り揃えていて、レース志向の本格派ライダーから、ファッション重視のホビーライダーに至るまで満足できるようなサービスを心がけているとのこと。

 驚いたのは、自転車業界の流通やフレーム生産に関する見識の深さ。各ブランドの成り立ちや特色に至るまで、詳しく教えてくれたよ。

 特に印象深かったのが、ファットバイクをはじめとしたアメリカンバイクのフレーム生産にまつわる裏話。

 そうした裏話を伺っていて強く感じたのは、このオーナーさんは自転車業界の(悪い意味での)慣習や常識を打ち破るような「改革者」を目指している方なのかもしれないなあ、ということ。笑顔で話すその裏では、色々なしがらみと戦っている人なのかもしれないな、などと思ったりもした。……まあ、私の妄想に過ぎないのかもしれないけれど。

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写真:店内にはペイント工房も併設されている。

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写真:アパレルの類も充実。ソックスたくさん!

 兎にも角にも、店内にずらりと並ぶファットバイクは、圧巻の一言!シューズやパーツの類も、カジュアルスタイルを目指しているライダーちゃん達にはジョリーグッドな品揃え!

 今回、初めて伺ったお店だったけれど、かつてないほどに事情通なオーナーさんのお店だったなあ。ファットバイクSURLYをはじめとする米ブランドの自転車に興味のある方は、ここで相談をすると良さそうですな。他所ではなかなか聞けない、濃密で濃厚でディープな話を耳にできるかも。

 

それでは、また次回。

 

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ABOVE BIKE STORE

神奈川県川崎市高津区二子1-25-18

http://www.abovebike.com/

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*1:何一つ大丈夫ではない状況であっても、孫くんが言うとアラ不思議!なんとなくでえじょうぶな気になってくる。

*2:お手頃価格で「(ファミレスではなく)レストラン」の雰囲気を味わうことのできる、スプレンディドな洋食屋さん。

*3:このメットのチョベリグっぷりについては、後日お話します。

*4:日本銀行券一万円紙幣のこと。大体の人々は、これが欲しいがために日夜労働に勤しんでいる。

*5:いつもご不在なんだよなあ。常に20人ぐらい在宅していてほしいところ。

【ビンディング】スニーカーぶる~す2016 ~後編~

 失禁・気絶の末に憧れのビンディングスニーカーを入手した私。前回は梅雨を理由に、まさかのみせびらかすだけに終わったわけですが、今回こそは使用感をお伝えしようかと思います。

 

サイズ選び

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↑前回購入した例のブツ。DZR MECHANIC (CHARCOAL) サイズ 44 (28cm)。

 通常のスニーカーを選ぶ際、殆どの皆さんがワンサイズ大きいものを選んでいるのではないでしょうか。かく言う私も、つま先に少し余裕のある状態、長時間履いていても窮屈さを感じないサイズを選んでいます。

 しかしながら、ビンディングスニーカーに関しては「ジャストサイズ」を選んだ方が良さそう。と言うのも、下手に余裕のあるサイズだと、ペダリングする度に靴の内部で足が前後にズレてしまって、エネルギーの伝達にロスが生じる恐れがあるから。

 通常のビンディングシューズの場合は、ベルクロ等の締め付ける機構がしっかりしているため問題が無くても、このスニーカーはレースアップするタイプなので「締め付けてホールドする機構」としては若干弱いのです。

 いずれにせよ、実際に店舗に出向いての試着をおすすめします。「大体こんなもんだろう」と通販でポチるのは危険。

 

クリートの装着

 用いるのはこれらの道具。クリート(シューズには付属しないので注意)、4mmと3mmのアーレンキー、そしてグリス。

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 前回お伝えしたように、ソールのフタを開いてクリート装着面を露出させます。で、位置を調整して、焼き付き防止のためグリスを湿布。そしてアーレンキーで締め上げる!繰り返し強い負荷がかかる部位なので、強烈に締めておきましょう。

 そして、余分なグリスを拭く。完成でごんす!

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ついでにペダルについて

 私の愛車ズリーゴクン*1のペダルは、「日本の企業が自転車パーツ界のリーディングカンパニーとは、私としても鼻が高いですな」「全く仰る通りですな」と自転車紳士の間で大評判のシマノちゃん謹製「PD-A530」というペダル。

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PD-A530 | ロード | サイクリング ペダル | シマノ ライフスタイルギア -SHIMANO LIFESTYLE GEAR-

 私のようにビンディングシューズと普通のスニーカーを半々程度で乗っている人間には、非常にジョリーグッドなプロダクトなわけであります。

 カタログ値で383gと、若干重たいのがウィークポイントか。しかしながら、そんな重さも問題にならないほどに便利なペダルです。

 ちなみに、こういった「片面SPD/片面フラットタイプ」は、シマノちゃん以外からも発売されているようですな。クランクブラザーズのコレとかね。

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CRANK BROTHERS 公式サイト | クランクブラザース ペダル ホイール ポンプ | CRANKBROTHERS | ペダル | 018 | ダブルショット

 ちなみに、ビンディングペダル初心者の方は、ビンディングのバネを「最弱」に設定しておいた方が良さそう。緊急時に咄嗟に足を外しやすいようにね。

 

実際に履いてみてレッツライディングのココロ

 44(28cm)という巨大サイズであるがゆえの問題が発生。クランクを回す度に「キュッキュキュッキュ」うるさいなあ、と思ってよく観察したら、シューズのヒール部分がチェーンステイに干渉していたのでした。

 私の愛車であらせられるズリーゴちゃんはシクロクロスなので、ロードバイクよりも5mm(だっけ?)ほどエンド幅が広かったりする。その点も影響しているのかも。

 いずれにせよ、一般的な靴のサイズであれば、こういった問題は発生しないでしょう。不本意ながらクリート位置を若干後ろに修正することで、とりあえずの解決。

 

 通常のビンディングシューズと比較しても、特にペダルにハマりにくいといったことはありません。「カチッ」と小気味よい装着音。外す際も問題なし。

 ソールは若干柔らかいため、エネルギー伝達をシビアに考える方はクリート装着ポイントを吟味する必要がありそう。

 自転車を降りて歩いてみると、平坦なアスファルトであっても、ほんの僅かにクリートが擦れてしまいますなあ。じゃりじゃり。ソールに埋め込まれる形状なので無音を期待していたのだけれど、ちょっと残念。

 

 結論としては、手軽に気軽にカジュアルにビンディングシューズの乗り味を体験できるという意味において、なかなかに良い製品だと思う。価格も13,000円~20,000円程度と悪くない。

 あとは耐久性ですな。どの程度の乗車に耐えられるのか。万一、あっという間に壊れたら、ここに怒りのエントリをアップすると思います。

 

市街地における「ビンディングシューズ」着用に関して思うこと

 信号待ち等でストップ&ゴーを繰り返す都市部でのライドにおいては、そこまで固執するものでもないのかなあという印象。

 確かにペダリング引き足*2を使うことができる、といったメリットはあるけれど、それと所謂「転倒リスク」「緊急時に足をつく動作の緩慢化」といったデメリットを天秤にかけると、手放しで推奨できるものでもないように感じる。

 例えば停車時の転倒一つとってみても、左側に単独で転ぶのであれば、自身の肉体(と場合によっては修理費によって懐も)が痛むだけで済むけれど、右側にすっ転んでしまい他所様の自動車を傷つけてしまった等ということになったら一大事なわけですからなあ……。

 私の個人的な感想としては、レース志向ゼロで街中でのライドに限定するのであれば、「フラットペダルでスニーカー」で全く問題ないなと思った次第です。

 

 そんなわけなので、ビンディングシューズの運用については「ロードバイクだからビンディングシューズを履かなきゃ!こうしなきゃああしなきゃ!」といった「常識*3」に縛られずに、「真に己にとって必要か否か」で判断すればいいのではないでしょうか。

 

 我ながら、今回はマトモなエントリだったと思う。あまりの普通っぷりに、自分でもびっくり即ちクリビツです。

 

 それでは、また次回。

*1:Bianchiが持てる技術の全てを注ぎ込んで開発したという噂のシクロクロス「Zurigo」のこと。過去のエントリをご参照ください。

*2:ペダルを踏む動作ではなく、上部に持ち上げる時の「足を引き上げる」動作のこと。足とペダルが固定されていれば、その動作のエネルギーも推進力とすることができる。

*3:またの名を「空気」。