メゾン・ド・ふわふわ

「かねもうけブログ」ではありません。

海外通販と私。

 海外通販のはなしです。自転車関連のね。

 ご存知の通り、自転車グッヅは内外価格差が激しい。フレームだったり、コンポだったり、ホイールだったり。日本企業のシマノ製品ですら海外の方が安いって、どういうことなのさ。

 そういうわけなので、ある程度ロードバイク等に慣れてきて各パーツのアップグレードを考えるようになると、ひとは海外通販に手を出し始める。海外のお店の方が大体においてお安く売られていますからな。

 

 ただ、ここで注意しておきたいのが「何が何でも海外通販の方がお得」というわけではないという点だ。そもそも海外の自転車屋のあんちゃんたちは概ね大雑把だし、「なになに?JAPANからの注文?そんな極東の島国のことなんざどうでもいいぜ。イエローモンキーどもにはこの初期不良の返品品でも送っておくぜ。」などという扱いを受ける可能性も無きにしも非ず。もっと言うと、詐欺サイトだって存在するだろうし。

 大富豪であれば、価格差など気にせずに国内正規品を定価で即購入だ。その方が不良品リスクも低いし、返品や交換も簡単。あくまで海外通販はぼくのような貧しき民向け。あるいは各種不安要素を楽しめる冒険野郎向けの遊びなのだ。

 

 自転車関連の海外通販というと「wiggle」「CRC」などが有名だけれど、私的にはこれらのお店は「既に終了したお店」というイメージなのだな。一昔前はたしかに品ぞろえも豊富でお安かった。しかしながら、今は何らかの横やりが入ったのか、品ぞろえはスカスカだわ全く安くないわでどうしようもないお店に成り下がってしまった。

 ということで、新たなお店を開拓しなければならぬ。ぼくは己の超高級ナイスパソコンを立ち上げて、インターネットに接続した。「インターネット、オン!!電脳の世界にダイブ!!!」。狙うのは海外向けではなく、「現地在住のひと向けの自転車屋」だ。様々な言語で「bike mail order」などと入力し検索しまくる。

 そうこうしていると、欧州のとある国にあるなかなか瀟洒な面構えのサイトに辿り着いた。価格面でも激安とまではいかないがいい感じだ。そこのサイトを長期間(3ヶ月程度かな)チェックし、いい具合のホイールがセール対象になるまで待った。

 そしてその時が訪れた。

 「なに!?EASTONのこのグレードのホイールがこのお値段!?前後セットで1580g!ぼくが買えるランクの中では超軽い!買うぜ買うぜ今すぐ買うぜーーーっ!!!」

 と絶叫し、購入を決断。……本当は絶叫などせずにPCの前で「えっ、これがこの価格かあ。安いかも。買お。」とつぶやいただけだけど。

 

 支払いをどうするか問題。

 「世捨て人」「アナーキスト」「仙人」などあらゆる肩書を持つあらくれ野郎であるぼくも、はじめてのお店はさすがに怖い。怖かったので、今回はじめてクレジットカードではなくデビットカードというものを使ってみたのだ。ぼくのデビットカードはメインバンクとは別のサブ銀行で作ったものなので、何かトラブルがあった際に安心かなと思ったのだ。

 結論から言うと、この判断が裏目に出てしまったのだな。

 最初に注文した際に、先方から「おまえのカードは使えないぞ」という旨のメールが届いた。そんなわけねえだろダボが!と思いながらも、いったん注文のキャンセルを依頼。ほどなくして「おまえの注文はキャンセルしておいたぞ」との返答。

 はじめてのデビットカードだったので念のためデビット口座を確認すると、キャンセルしたという連絡があったにも関わらず、しっかりと代金300ユーロ分が引き落とされていた。

 「ちょっと待ってちょーよー!引き落とさないでちょーよー!チョーヨンピルよー!」

 翌日カード会社に連絡すると「先方からはキャンセル処理の依頼は来てないっす。こちらとしては何もできないっす。」と何のためにこいつらを間にはさんで取引しているのかわからなくなる返答があるのみ。

 その後、お金返してちょーよー!「使えなかったから引き落とされてないと思うぞ」それがしっかり落とされてるのよー!「返金処理したぞ」全然戻ってきてないよー!「もう少し待つといいぞ」といったやり取りがあり、漸く口座にお金が戻ってきた。為替の関係か数百円目減りしていたけれど。ちなみに、ここまで10日間ほどかかった。

 この一連の出来事で思ったのは、即座にお金が引き落とされるデビットカードはよくないなということ。ワンクッションおいてくれるクレジットカードの方が安心よ。

 

 で、これらの教訓を活かし再度クレジットカードで購入手続きをする。今度は全く問題なく進み、先方からも明細やら売買契約の色々が送られてきた。

 今回はDHLの追跡サービスがあるのでそれを日々確認しながら待つと、2週間ていどで我が国に到着。郵便の公務員風キッチリおじさんが届けてくれた。税関で開封されてくちゃくちゃになってしまっているかも、ハブまで分解されて使い物にならなくなってしまっているかも、と恐怖に慄いていた己がバカバカしくなるほどに綺麗な状態で届いた。スーパー綺麗。

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 開封などはまた次回。